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アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎

アトピー性皮膚炎はもともと子どもの代表的な皮膚疾患でした。ところが1980年代になり、重症化や慢性化が問題とされ、従来見られなかった皮膚症状が起こるようになってきました。
難治性のアトピー性皮膚炎で問題となる皮膚症状は、顔面の難治性紅斑、頸部の色素沈着、急性表在性細菌感染症を伴う膿痂疹様病変、全身皮膚の浮腫性発赤、腫脹などです。また、かゆみが原因で起こる習慣的な掻破行動や睡眠障害、昼夜逆転の生活パターンによるかゆみの悪化など、かゆみの治療も大きな課題です。

原因

アトピー性皮膚炎で起こる重症の皮膚症状は、「通常の外来治療が効かないもの」と、「ステロイド剤の不適切な使用が原因」と考えられるものに大きく分類されます。通常、両者が混在して見られます。また難治化、慢性化にかかわる原因としては、ステロイド剤以外にもストレスや感染症、紫外線など様々なものがあります。
アトピー性皮膚炎の発症、悪化の原因として、多様なアレルゲンに対するIgE抗体の過剰産生がみられます。
食物アレルギーがアトピー性皮膚炎の問題となることはほとんどありません。むしろ偏食や不規則な生活のほうが問題になります。

皮膚の生理機能障害

アトピー性皮膚炎の人は、皮膚のバリアー機能に異常があることが知られています。アレルギー物質の吸収のしやすさ、ダニ抗原などの皮膚への付着性の高まり、乾燥性皮膚炎の生じやすさも原因の一つです。

検査

アトピー性皮膚炎の発病や悪化の原因の一つに、アトピー素因をもった人は皮膚の炎症を起こさせる原因物質があります。それらを見つけるために血液検査を行うことがあります。

治療

アトピー性皮膚炎の治療において、最も大切なのは薬による治療です。適切に正しく薬を使うことで、症状を早く改善して、良い状態を維持することができます。

現在、アトピー性皮膚炎治療の外用薬としては、ステロイドの塗り薬とステロイド以外の免疫抑制薬の塗り薬があります。この2種は、効果や安全性が科学的に評価されており、日本皮膚科学会の発行する「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン」でも基本外用薬として推奨されています。

ステロイドの塗り薬には、「最強」「とても強い」「強い」「やや弱め」「弱い」という5段階のランクがあり、それぞれの皮膚の症状の種類や重症度、炎症が起きている場所、患者さんの年齢などを考えた上で、適切なランクの薬が選択されます。顔面は吸収が良いので原則として「やや弱め」クラス以下を使用することになっています。