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胃・十二指腸潰瘍

胃・十二指腸潰瘍

胃潰瘍と十二指腸潰瘍(胃・十二指腸潰瘍)は、日常でもよくみられます。胃から分泌される胃液中の胃酸や消化酵素のペプシンなどが、食物を消化するだけでなく、胃や十二指腸の内側をおおっている粘膜をも消化してしまい、その粘膜に孔があいた結果生じる病気です。

症状

心窩部痛(みぞおち付近の痛み)から、上腹部不快感、胸焼け、げっぷ、胃液がこみ上げてくるなど多様で、特異的な症状には乏しいです。
腹痛はもっとも多い症状で、約70%の患者にみられ、とくにみぞおちの痛みとして現れます。この痛みは、鈍い、うずくような、焼けるような痛みで、一般的に持続的です。
食事と痛みとの関係は強く、十二指腸潰瘍では空腹時に痛みを感じることが多く、食事をとると軽くなるという特徴があります。胃潰瘍では、胃から食物などが出ていく食後60~90分に痛むことが多いです。潰瘍痛が強くなると神経を介して痛みが広がり、背部痛や胸部痛として現れることもあり、これは狭心症心筋梗塞の症状とまぎらわしいものです。

原因

大きなストレスを受けたとき、抗生物質、鎮痛薬などの薬の内服によっても潰瘍が容易にできます。
最近、胃・十二指腸潰瘍の発症に中心的役割を担っているのはピロリ菌といわれ、必ずしも胃酸ではないことがわかってきました。

消化性潰瘍のできやすい人

胃潰瘍は中高年者、十二指腸潰瘍は青壮年者に多くみられる傾向にあります。ともに男性のほうが女性に比べて2~3倍多い傾向にあります。
原因の主なものは、ピロリ菌感染や非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAID)であり、そこに酸やペプシンによる消化作用が加わって潰瘍ができます。また、粘膜防御機能を支える微小循環血流や酸に対する防御機構の破綻も大きく関与しています。酒、たばこを過度に摂取する人やストレスの多い人、生真面目な人、不規則な食生活の人に多く、近年、香辛料を多く用いた激辛な食物を好む若者が増えていて、このような人にも急性潰瘍がみられます。

検査

バリウム検査や内視鏡検査で潰瘍の有無を確認します。もし潰瘍が見つかったら、次にがん細胞がないか直接組織をとって調べます。

治療

ほとんどは胃酸を抑える薬と食事療法を含む生活指導で治療します。最近は出血をおこしている場合にも強力な薬がありますので、かつてのように入院や手術の必要な患者さんは減ってきています。しかし、胃に穴があいてしまった場合は、緊急手術が必要になります。
また、ピロリ菌感染が原因の場合は除菌を行うことが可能です。

予防

胃酸の過剰な放出を防ぐために、胃に負担をかけない食事を心がけることが大切です。食べすぎ、飲みすぎやタバコの吸いすぎに気をつけてください。また、お薬の中には胃粘膜を傷害するものもあるため主治医に相談ください。