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橋本病(慢性甲状腺炎)

橋本病(慢性甲状腺炎)

甲状腺に慢性的な炎症が続く病気で、中年の女性に多く、成人女性の3~5%に見られるといわれています。慢性炎症によって、甲状腺が腫大したり、ホルモンが低下しやすくなります。甲状腺機能低下症をきたす代表的疾患ですが、実際には甲状腺機能が低下している場合は少なく、慢性甲状腺炎の約80%で甲状腺機能は正常です。

症状

甲状腺の表面が固く、ごつごつとした感じで腫れてきますが、標準的な大きさのこともあります。甲状腺ホルモンが低下してくると、倦怠感や気力の低下、手足のむくみ、冷え、便秘、皮膚のかさつき、会話が遅くなるなどといった症状が現れてきます。また、甲状腺ホルモンがさらに低下すると、息切れや呼吸困難感など、心不全の症状がでてくることもあります。

原因

甲状腺の自己抗体による免疫系の異常が原因といわれています。自己抗体によって慢性的に甲状腺が破壊され、甲状腺ホルモンを作る働きを弱めます。
甲状腺自己抗体がなぜ作られるのかは不明であり、体質や遺伝的な要素が関係しているといわれています。

診断

血液検査によって遊離型甲状腺ホルモン(FT4、FT3)と甲状腺刺激ホルモン(TSH)を測定し、甲状腺機能の状態を調べます。また、抗サイログロブリン抗体や抗マイクロゾーム抗体(抗TPO抗体)が陽性であれば慢性甲状腺炎と診断されます。

治療

慢性甲状腺炎による甲状腺機能低下では、自然回復することは少なく、ほとんどの場合、甲状腺ホルモン剤の内服が生涯必要となります。ただし、薬を服用していれば、健康な人と全く変わりなく、普通に生活をすることができます。
慢性甲状腺炎と診断されても、甲状腺機能が正常の場合には、とくに治療の必要はありません。血液検査によって定期的に甲状腺機能が低下してくる場合もあり、その際には、甲状腺ホルモン剤による治療が必要となります。